メキシコの旅

メキシコは、タコスでできていた


 2015年の秋はメキシコとキューバを旅しました。
日数は11日間で行程は以下のようになりました。そのメキシコ編。

東京→ロサンゼルス(トランジット)→メキシコ(1泊)→キューバ(5泊)→メキシコ(2泊)→
ロサンゼルス(トランジット)→東京


 11/4 成田から乗ったシンガポール航空機は30分ほど遅れて19:20にトランジット地である
ロサンゼルスを目指し離陸した。
ロサンゼルスまでは9時間のフライト。
東京とロサンゼルスの時差は17時間で、日本が17時間進んでいるこになるので
4日の夜に成田を出発したのに、到着したロスはまだ4日の正午。
偶然にも11/4はぼくの誕生日。今年の誕生日は実に長いものになってしまった。
ロス到着後、12時間ほどの待ち時間をへてやっと、日付のかわった、
11/5 0:30 アメリカン航空機はメキシコへ飛び立った。
 朝6:00にメキシコシティに到着。空港で円からメキシコペソへいくらか両替した後、
お腹が空いていたので、とりあえず、タクシーでセントロ(中心地)の朝から
やってるレストランに行ってもらった。
飛行機に乗っている時間も空港で待っている時間も長かった。
今夜は久しぶりに足をのばして眠ることができる。
安堵から、朝からビール!メキシコに来たなら、やっぱりコロナビール。
おすすめを聞いて、豚肉のグリル細切れ、マッシュルームや
葉物野菜を巻いた春巻きのようなもの、トマトサラダを注文する。
豚肉のグリルは山盛りで出てきて、食べきれるだろうか?と思ったが
肉の下にはスナックの三角形のよくあるトルティージャがけっこうな量、しかれていて
それらが肉のソースでぐにゃりと、ふやけて肉にも見えるが、
食べてみれば間違いなくトルティージャなわけで・・、かさましの手法だな。
トルティージャとはトウモロコシをすりつぶして薄く焼いたもので、これに肉や野菜など
様々なものを包むと、タコス料理と呼ばれる。
メキシコは主食がタコスなら、料理の付け合わせもまた、タコス、タコスである。
日本の主食は、米だが、それでも日々の食事には米以外のバリエーションも多い。
そばやうどんや、パスタなどの麺類、パンなど。
和、中華、イタリア、フランス、スペイン、韓国、インド、トルコ、モンゴル・・・と、
日本なら各国料理店を探して食事にバリエーションをつけることも容易だが
メキシコはとにかくどの店に入ってもタコス、タコスだ。
圧巻はメキシコシティの屋台群。歩いても歩いてもタコス屋(タケリア)ばかり。
形状、大きさ、色、とトルティージャ自体はいろんなバリエーションがあるには
あるが、定義からいえばすべて、タコス料理ということになる。
だから、街中がトウモロコシを焼いた強烈なにおいにつつまれている。
どの店もお客は絶えず、昼間から夜遅くまで営業しているので、メキシコ人は
1日3食すべてタコスなのではないかとまで、思わせる。
3泊4日のメキシコ。このメキシコ食事第1弾がタコスから逃れられない日々の始まりとは・・・。

       

黒いタコスもある 

 朝食を終えても、まだ9時。
とりあえず、レストランではwifiが利用できたので、今夜のホテルをiPadで、探す。
すぐ近くに手頃なホテルがあったので、早速その場で予約した。
大きなスーツケースを持ってはどこにも行けないが、チェックインはまだできないものの
荷物だけ夕方まで預かってもらうことは、だいたいどこのホテルも対応してくれる。
ホテルはラテンアメリカタワーという高層ビルのすぐ近くにあり「ホテル リッツ」といった。
レストランを出て、歩いても5分の距離にあり、受付に今夜、予約をとってあると告げると
快くスーツケースや荷物を預かってくれた。
ホテルはメキシコシティの中心地で、おしゃれなショップやレストランが多く軒をつらね
人通りも多く、また朝から大道芸人がいたりと、楽しい雰囲気の通りに面していた。
 これまで長く移動の飛行機の中でばかりで過ごしてきて、きちんと眠れた気がしないので、
ふわふわとして、地に足がついてないような疲労感がある。
今すぐにでも、ベッドにもぐりこみたいが時間からいって、それもかなわなず、行動をするしかない。
メキシコの太陽はぐんぐんと高度をあげ、容赦なく日差しは凶暴になっていくのが恨めしい・・・。


ピラミッドへ

 メキシコの魅力の1つに、古代遺跡があり、ここメキシコシティからも約50キロ北の位置に
紀元前2世紀頃に建造されたメキシコ最大の都市国家「テオティワカン」が今も残っている。
ここに行って、ピラミッドのてっぺんまで登ってみたいと思っていたので、
寝不足でボーっとした頭の上に照りつけるメキシコの凶暴太陽にも、ひるまず
このメキシコ初日の目標はピラミッド制覇に決めた!

         
 目指すピラミッドは遠い        猛烈な日差し!


 テオティワカンには、まずタクシーで北方面バスターミナルへ行き
そこから、バスに1時間くらい乗ることになる。
メキシコシティ中心地からバスターミナルまではタクシーで15分くらい。
ちょうどよい。その後のバスの中で少し眠ろう。
バスターミナルでバスのチケットを買い、乗車。
途中、がたがたの未舗装の道路もいくつか経由しながら、無事11:00、テオティワカンに到着。
見上げれば、雲ひとつなく、ますます太陽が照りつけてくる。
バスを降りたところにはいくつかの土産物屋があり、客引きも多くソンブレロ(メキシコの帽子)を
よく勧めてくるが、ザ・メキシコ!といった感じの帽子で、メキシコでしか被れないような
デザインなので買うことはなかった。
しかし、バスを降りたところからピラミッドまではアップダウンの激しい道、また
予想以上に遠く、あまりの日差しの強さに持っていた薄手のジャケットを
頭からすっぽり被るしかなかった。
やっぱり、あの帽子には意味があったんだ・・。買っておけばよかったとちょっと後悔。

 ピラミッドまでの道のりには古代の住居の跡地が広大に広がっているが、
また同時に、店舗を持たずに歩きながら営業している
土産物屋がいたるところにいて(ついてきて)、やたらに声をかけてくる。
トルコ石でできたガイコツとか、キーホルダーとか、笛とか・・・。
炎天下、ピラミッドに着くまで、入れ代わり、立ち代わり、しつこい人力個人営業の
土産物トークは果てしなく続いたが、それらを軽くあしらいながらも
ピラミッド登頂の目的は何としても果たさなくてはならない。
 ピラミッドのふもとまで一苦労、そして気合を入れて登り始める。
途中、何か所か狭い平たんな場所があるので、そこで休憩をとりながら
徐々に傾斜がきつくなっていく階段にへばりつくように、歩みを進める。
ゆっくり上ること30~40分くらいで絶景の頂上に辿りついた。
テオティワオカンのピラミッドにパワーをいただき感謝。

         
頂上も遠く        登頂成功!

マリアッチとは

 メキシコの音楽といえば、マリアッチ。
さあ、マリアッチを体験しにいこう!
この日はメキシコ2日目。と、いっても日本からまずメキシコに来て1泊し、
すぐにキューバに飛んでキューバで5泊し、またメキシコに戻ってきたので連続した日程ではない。
(メキシコ滞在日数は3日)
マリアッチとは、サルサやタンゴのように、リズム面での定義は特になく、
メキシコによくみられる民謡やポピュラー音楽を演奏するアンサンブル形態の一般的な呼び方です。
構成はヴォーカル、ギター、ギタロン、バイオリン、トランペットなどが主要な楽器になり、
人数も様々なようだ。
マリアッチの盛んなガリバルディ広場に行ってきた。
土産屋や、レストランがいっぱいあり、マリアッチ衣裳のミュージシャンがたくさん、たむろしていて
雰囲気はとても、にぎやかで楽しい。
ぼくらは、食堂でメキシコの曲、ラ・クカラチャなどを聴きながら、またタコスを頬張るのだった。
しかし、キューバでついつい腰が動いてしまうような、しなやかなシンコペーションリズムを
たくさん聴いてきた直後のマリアッチは、なんとも平和的でふにゃふにゃしているようで・・・。
楽しかったが、ちょっと聴く順番が悪かった。

         
たくさんのミュージシャンが集う     ガリバルディ広場   ザ・メキシコおじさん! 


メキシコは装飾過多なわけで


 メキシコシティ3日目は、シウラデラ市場に行ってきた。
ここは、200ものお店(土産中心)が、軒を連ねる巨大市場。
宿泊しているホテルからはこの市場まで地図で見ると近所だったので、歩いていくことにしたが
どうも、通り過ぎてしまい道に迷う。
道をたずねた女子高生が、親切にも市場まで先導してくれ案内してくれた。
メキシコシティは平日でもたいへんなにぎわいで、相変わらずいたる所にタコスの屋台があり、
またフルーツの屋台もたくさん見かける。
メキシコ土産は基本的には以下のようなモノ、そしてド派手な配色のものが中心。
メキシコはどうやら、死者を明るく、陽気に祀る習慣があるようだ。
とにかく、ガイコツものが圧倒的に多く、頭部だけのもの全身もの、どれも
そんなにたくさんの色を塗りつけなくても・・・というくらいインパクトがある。
しかも、その配色のセンスがう~ん、というものばかりで、ここらへんの土産物には
いまいち食指が動かない。
なるべく、メキシコでの土産にはシンプルなものを選ぶよう心掛けた。

         
色とりどりの、どう見ても過剰な・・・    ガイコツやガイコツやガイコツが・・・     シウダデラ市場


 南米にも危険な場所は多く存在し、ここメキシコも例外ではないが、
とりあえず訪れたメキシコシティの中心地は
とても、活気があり、多くの警官が街中を警備しているので安全な印象を受けた。
しかし、繁華街のちょっとはずれのコンビニに夜、行ったのだが、
店を営業しているのに、お客は柵で閉ざされた入口から店内に入ることはできない。
コンビニがドライブスルーのようになっていて、お客が注文したものを店員が
店内に取りにいってそれを入口付近の小さな窓から手渡し、会計するシステム。
これは、コンビニ強盗が多く、その対策らしい。
 昨今のアメリカの国力低下、ヨーロッパの混沌、アジアのナショナリズムの衝突は
世界の国々の勢力地図は、不変ではないことを教えてくれる。
日本は安全、という神話もすでに死語となり、どこにいても何が起こるかわからない。
だからこそ、旅に出て、様々な国の慣習を見たり、人の意地悪さ、弱さ、やさしさに
触れることはとても勉強になる。
人は知らず知らずのうちに、自分の考えが最も正しいと思い込み、
他者の考えを許すということに寛容でなくなってしまうから。
旅は、日本での常識は、他の世界では通用せず、また自分が正しいと思っていたことが
逆だったりすることを、気づかせてくれる。
 ここ南米も、キューバとアメリカの国交正常化、ブラジルのオリンピック間近などと、
よくもわるくも、これからまた大きな変化を遂げていくのだろう。