リズム 2


シンコペーション


 シンコペーションを広辞苑で調べてみますと拍節上の強弱の位置を本来の場所からずらしてリズムに変化を与えること。
切分法。移勢方。・・・と、あります。わかりますか?
なかなか難しいので比喩と、楽譜の具体例で説明してみます。

 例えば、毎日、りんごを1日に1個づつ必ず食べ続けると心に決めた人がいたとします。
当然、合計では3日間で3個、4日間で4個食べることになりますね。
毎日、りんごだけでは、さすがに飽きてくるのでたまにバナナやみかんを食べたりと変化をつけるようになりました。
そうすると、バナナやみかんでお腹が満たされるので、毎日必ず1個りんごを食べるということが困難になります。
初志貫徹を信条とするまじめなこの人はそこで考えました。
ある3日間の、1日目で半分のりんごを食べ、2日目にはがんばって1個半のりんごを食べ、
3日目に1個のりんごを食べるということを。
結果として3日間で合計3個食べるという目的はなんとか達成できました。
この場合、1日必ず1個食べるというルールをちょっとゆるめて、3日間の合計で3個食べるということに変更し、
りんごを飽きずにおいしく食べるというアイディアですね。

図1


 これを楽譜にすると・・

譜例1は3/4拍子で1小節に4分音符が素直に3つ入っている(りんご毎日必ず1個)。


譜例1

譜例2は同じく3/4拍子であるが1拍目の裏*1の音符にタイ*2がつくことによって4分音符の1.5倍の長さになっている。
(りんご半分+1個半+1個)赤い丸で囲んだところが演奏されるリズムです。


譜例2

*1 裏という言葉は便利でよく使います(1拍目の裏とか、2拍目の裏とか)。譜例3参照。

譜例3

*2 タイとは音と音をつなぐ(合計される)役割をもちます。譜例2の1拍目の裏から2拍のあたまにタイがかかっています。


つまり、  譜例2の1拍目の裏から、2拍目のあたまにかけておこった現象のようなことを総じて
シンコペーションと呼ぶのです。


譜例4のように16分音符系の難しいシンコペーションも考えられますね。リズム感を養うための練習におすすめ!


譜例4


シンコペーションのリズムはジャズやロックでもよく聴くことができますね。
さらに、シンコペーションの嵐としてはキューバ系音楽のベースライン(トゥンバオ)が究極のひとつです。


譜例5

譜例5はもっとも基本的でシンコペーションしたトォンバオパターン。


譜例6

譜例6はさらに発展したもので楽曲の1小節目だけあたまを弾いて、あとは1度も小節のあたまを弾かないひねくれパターンです。
(キューバ音楽ではあたりまえ)音程ももちろん動きます。
キューバ音楽は面白いですよ。リズムの宝石箱や〜!